ブック
ワンダーランド。
ブックワンダーランド。
本にまつわる新しい世界へ行きましょうという話。
6世紀の初め、修道士が羊皮紙に聖句を書き写し、それを紐でまとめたものが初期の本だといわれている。そしてそんな本は、いまも当たり前のようにある。知識を伝え、広め、暮らしを豊かにしてきた本。しかし、その在り方や環境は、時代とともに変化している。本に新しい価値を与える、いまの本屋さんにお話をうかがった今号の「yoff」。みなさんが本を読むきっかけになれば嬉しいです。
VOL.8
ブックワンダーランド。
ブックワンダーランド。
Feature | 2024.08.25
本を読まない人が増えている。
コストパフォーマンスが悪いから?
デジタルに取って代わられたから?
理由はいろいろあるらしい。そんななかで頑張っている本屋がある。
本を楽しむ環境が新しくなり、そこに人が集まっている。
活字離れが進み、雑誌の発行部数は低迷、新聞を購読する人はめっきり減った。町の本屋はどんどん姿を消し、この10年で4600店が閉店したという話もある。そんななか、それぞれにユニークな手法で人を集める本屋ができてきている。独自のコンセプトに合わせた本だけを置く、読書会や作家のトークイベント、展覧会などを開催する、カフェでコーヒーや食事も楽しめるようにする、さらには出版も手がけて販売もするなど。 そこに共通してあるのは、これまでの本屋にあった “あたりまえ” にとらわれない新しさ。“本の道” を突き進むような熱い情熱ではなく、“なんとなく” や “面白そうだから” といった、どちらかといえば脱力的な思い。そして、本や読書は自由になった。本を読むことだけが、本の楽しさではない。飾っておきたくなる表紙を並べたり、本に没頭する人がいるシーンは素敵だなと思ったり、机の上で平積みになっている未読の本をワクワクしながら眺めたり。本はオブジェやインテリアにもなるし、自分が経験したことのない世界への扉にもなる。
本を楽しむのにルールはいらない。遅読でけっこう、スピードを競う相手などいない。内容をすぐに忘れてしまってもそれでいい。だって、読んだそのときには発見や感動があり、それだけで心は躍る。難解な本は、理解できた気分になれたらそれで満足だ。
そしてなんといっても本は手軽だ。ソファの上で、食卓で、布団のなかで、ときには湯船に浸かって、場所を問わずに楽しむことができる。タイパというような言葉や行為が流行るなかで、読書はなんとなく分が悪い。 読み始めるとそこそこの時間がかかるし、途中で失敗だったと思うこともある。 でもそれでも、効率化の外にある、自由で広がりがあり、じっくり熟慮できる時間が読書にはある。本を手に取る人、本を読む人、本に関わろうとする人が増えてくれると、世の中はもっとゆっくりと、思慮深くなれる。 そんな思いをもって、今回の特集を「ブックワンダーランド」とした。
Fewer people are reading books, possibly because of cost or the rise of digital media among other reasons. Yet some bookstores are thriving by creating new environments for enjoying books and attracting people.
With the decline in reading, magazine circulation and newspaper subscriptions are plummeting. Many local bookstores have closed, with 4,600 shutting down in the past decade.
Yet, unique bookstores are emerging, each attracting people in its own way. Some stock only concept-specific books, hold reading groups, author talks, and exhibitions, or offer coffee and meals in a café setting. Some even publish and sell books. These stores break away from the traditional model with a relaxed and curious approach, liberating books and reading.
The joy of books isn’t just in reading them but also in admiring their covers, seeing people engrossed in them, or eagerly looking at a pile of unread books on one’s desk. Books can be objects or decor and gateways to new worlds.
There are no rules for enjoying books. Read slowly, as there’s no one to race against. Forgetting the content is fine because the discovery and emotion at the moment of reading are what matter. Even difficult books are satisfying if you feel you’ve understood them.
In a world obsessed with efficiency, reading may seem less appealing because it takes time and sometimes midway, you might feel it wasn’t worth it. On the other hand, reading offers freedom, expansion, and time for reflection.
More people engaging with books and reading can lead to a slower, more thoughtful society. With this hope, we made “BOOK WONDERLAND” the special feature of this issue.
a.文喫 六本木
b.ROUTE BOOKS
c.えほんやるすばんばんするかいしゃ
人と本の出会いが幸福を生む。そんな楽しい空間が、ここにある。
Feature | 2024.08.25
[文喫]
厳選された本だけが棚に並べられ、読書に没頭できる空間が用意されている。
その対価は、本のプロへのリスペクト。
本屋さんで立ち読みをして、店主にハタキではたかれたのは昔の話。近頃は座り心地のいいソファが置かれ、そこで店の本が読める大型書店をよく見かける。一方で、入場料が必要な店もある。そのユニークな書店は六本木にある「文喫」。入場料は平日1,650円で時間制限はない。しかし、入場料を取るとは思い切った営業形態。最初はいろいろなところから “うまくいかないのでは” という声が聞こえたと店長の中澤さんは語る。「オープンまでは本当に大丈夫かとよく言われました。でも、おかげさまでお客さんの数は増え続けています。ウチでは読書のプロである書店員たちが本を厳選して棚に並べています。それに対価があってもいいんじゃないかというのが最初にありました。さらに読書に没頭できる空間があり、コーヒーといったドリンクもただで飲めます」。入場料を払うことで読書へのスイッチが入るお客さんも多いという。 「平均滞在時間は3時間ほどです。 哲学書などの人文科学を選ぶ方が多いですね。 いわゆるベストセラー書は、村上春樹さんなどの一部を除くとあまり読まれていません。
ビジネス書や実用書もあまり読まれてない、というかそもそもほとんど置いていないのですけどね」。扱っている本は3万5千冊ほど。この規模の書店にしては少ない方だという。「一般の書店では扱っていない本も多くあります。ジャンル毎に担当がいて、それぞれがこだわってセレクトしていることが、少ない在庫数に表れているんだと思います」。思ってもいなかった本に出会う、そんな楽しみが「文喫」にはある。「ウチの店で一番人気がある棚は、実は返却台なんです」。返却台とは、お客さんが読み終わった本を戻す台のこと。「返却台をじっくり見て、 そこから本を選ぶ人が多くいらっしゃる。 面白いですよね。他人が読んだ本が気になるのか? 気持ちはわかりますよね。こんなところからも、人は意外な本との出会いを求めているんだなと思いますね」。セレンディピティ、 思いがけない出会いが幸福を生む。そしてその幸福にゆったりと浸れる空間が用意されている。それを考えると「文喫」の1,650円は安いものだ。
※ 入場料1,650円は文喫 六本木の平日料金です。 栄店、福岡天神店では料金が異なります。
Places that let you experience the joy of discovering books.
Only select books line the shelves,
with spaces for immersive reading.
The prices are tokens ofz respect for book pros.
Gone are the days of being shooed away by store owners. Today, large bookstores often have comfortable sofas for reading. Some stores even charge an entrance fee, like “Bunkitsu” in Roppongi, which charges 1,650 yen on weekdays with no time limit. Manager Nakazawa initially heard concerns about this bold business model. “Before we opened, people doubted we could succeed. But our customer numbers keep growing. Our professional staff carefully select the books, so we felt it was fair to charge for that value. Additionally, we offer immersive reading spaces and free drinks like coffee.”
Many customers find that paying the entrance fee helps them switch into reading mode. “The average stay is three hours. Many choose humanities books like philosophy. Apart from a few bestsellers like Haruki Murakami’s works, popular books are rarely read here. The same goes for business and practical books as we don’t stock many.”
The store has about 35,000 books, fewer than other bookstores this size. “We carry many books that regular bookstores don’t. Each genre has a dedicated staff member who carefully selects the books, which is reflected in our small inventory.” Bunkitsu offers the joy of unexpected book encounters. “Our most popular shelf is actually the return table where customers leave books they’ve finished reading. Many people carefully check the return table to choose their next book. Interesting, isn’t it? It shows that people seek unexpected encounters with books.”
Serendipity—unexpected encounters—brings happiness, and this space allows you to soak it in. Considering that, Bunkitsu’s 1,650 yen entrance fee is a bargain.
文喫 六本木
〒106-0032 東京都港区六本木6-1-20 六本木電気ビル1F
tel.03-6438-9120
9:00~20:00(L.O. フード19:00/ドリンク19:30)
※金・土・日祝は20:00以降「夜営業」を実施(22:30まで)
※不定休
自由であり、多彩である。そのことが本好きを増やしていく。
Feature | 2024.08.25
[ROUTE BOOKS]
コーヒーを飲みながら、植物に囲まれながら、常識にとらわれない自由な読書体験が本を手にするきっかけになる。
上野駅から少し離れた古いビル。大きな植物が置かれた外観からは、ここが本屋だとはわからない。 最初はちょっと勇気がいるかもしれないけど、 扉を開けて中に入ってみると、カフェ? いや、本がたくさん並べられている、 ここは「ルートブックス」という名前の書店。カフェがある書店は、 いまでは多くあるけど、ここは2015年オープンで当時はまだ珍しかった。 コーヒーを味わいながら、ゆったりと読書に浸れる空間。 考えついた人はよほどの本好きと思いきや、「いやぁ、僕は本が大好きというほどでもないんですよ」とオーナーの丸野さん。「なんとなく本屋をやりたいなぁと思って始めようとしたのですが、本だけじゃ儲からないという話もあり、だったらカフェもやろうかと。そもそも戦略的じゃないんですよね」と笑いながら語る。丸野さんの本業は工務店の経営。店内の改装は自分たちでやった。「改装といっても、ほとんどなにもしていません。 もともとあった空間に、 廃材を使った棚などを設え、 そこらじゅうに観葉植物を置いて。 するとフォトジェニックな空間だということで、 写真を撮ってSNSにアップしてくれるお客さんがたくさんでてきた」。宣伝をあまりすることなく、 いわゆる口コミでお客さんが増えてきたという。
あまり深く考えることなく、本のある空間って素敵だなぁ、というくらいの動機で書店を始め、ついでにカフェやパン屋もやる。その “なんとなく感” に惹かれたと話すのは本のセレクトを担当している石川さん。「この空間は常識の外にあります。そもそも本は濡れるとダメなので、植物は近くに置きたくない。でも、ここではそれが許される。とにかく、自由なんです。この自由さのなかにいると開放的な気分になり、思考が広がっていくのが楽しくって」。ここでは毎週のように音楽のライブがあり、 2階では毎日、陶芸教室が開かれている。 「あまりに多様で、とりとめないように思われるでしょうが、でもこれらは感覚的に同じ価値観にあるんです。本のセレクトも含めて、 すべてがルートブックスっぽい感じにまとまっている。といっても、ルールも何もなく、ただ自由があるだけなんですけどね」。この店の多彩な要素やそこにある自由に誘われて、いろんな人が訪れ、そして本を手にする。「ウチがきっかけで、本好きが増えると嬉しいですね」。丸野さんも、結局は本が大好き。
Freedom and diversity create more book lovers.
Sipping coffee among plants can be a freeing reading experiencethat inspires people to pick up a book.
An old building a little ways from Ueno Station, with large plants outside: you wouldn’t guess it’s a bookstore. It might take a bit of courage to open the door, but inside, you find “Root Books,” a bookstore with a multitude of books.
Bookstores with cafés are common now, but this one opened in 2015 when the concept was still rare. It’s a space to enjoy coffee and a leisurely read. Is the owner, Maruno, a huge book lover? He says, “Actually, I wouldn’t say I’m that passionate about books. I just thought it would be nice to run a bookstore. Then I heard selling just books wouldn’t be profitable, so I thought, why not add a café?
It wasn’t strategic,” he laughs.
Maruno started the bookstore without much aforethought, simply wanting a space with books, and added a café and bakery. Ishikawa, who selects the books, is attracted to this casual approach. “This space defies convention. Normally, you wouldn’t place plants near books because water can damage them. But here, it’s allowed. The freedom here makes you feel open and expands your thinking, which is enjoyable.
“There are weekly live music events, and daily pottery classes on the second floor. “It might seem like too much, but all these elements share a similar sensibility. Everything, including the book selection, has a ‘Root Books’ vibe. No rules, just freedom.” The store’s diverse elements and freedom attract all types, who end up picking up a book. “It’d be great if our store helped increase the number of book lovers,” says Maruno, who himself loves books after all.
ROUTE BOOKS
〒110-0015 東京都台東区東上野4-14-3 Route Common 1F
tel.03-5830-2666
12:00~21:00(当面の間19:00までの営業となります)
※不定休
好きになる一歩手前から、絵本を仕事にして極める。
Feature | 2024.08.25
[えほんやるすばんばんするかいしゃ]
なにげなく始めた絵本屋が、気づけば出版をするまでに。いま気になるのは、絵本の生まれ方。
まず店名が面白い。 「えほんやるすばんばんするかいしゃ」。 どうしてこの名前? 「深い意味はありません。 “るすばんばんするかいしゃ”という幼年童話があり、そこから取りました」と語るのは店長の荒木さん。「ウチは古本屋からスタートしました。あとさき考えずに始めたので20年以上も続くとは思っていませんでした」。 そうだったとしても、そもそも絵本が好きだったんですよね? 「好きの一歩手前くらいでした。 好きになってから、それを仕事にしようと思うと諦めてしまうので、その前に始めたほうがいいかなと思った。自分の場合、好きになるのはそんなに難しくありません。興味があるものが身近にあれば、愛着が湧いてくるものです。 僕のまわりには絵本がある、 だから絵本をどんどん好きになっていく」。最初は仕入れ方もわからず、買取の貼り紙で絵本を集めたという荒木さん。いまでは、本屋だけでなく出版も手がけている。「13年前くらい前にウチの書店で、ある作家さんの展覧会をしました。その作家さんと一緒に本を作ったのが出版の始まりです」。
そしていまでは18冊を出版している。「出版も本屋と同じく、やろう! と思って始めたわけではありません。付き合いのある作家や作品の扱われ方に偏りが出てきたときに、それとは違う面を具現化したくなって本にする。図々しいですが、血流をよくするイメージですね」。そうして18冊つくってきても、絵本には辿り着かないという。 「登山でいうと4合目あたりでしょうか。山頂はまだまだです。絵本を突き詰めていくと、お話はどこから発生するのか?といった疑問に行き着くことがあります。それを踏まえてストーリーテリングされたものではなく、事実を並べるだけで作ってみた本もあります。小さな実験を重ねていくことで、この先どんな疑問が湧くのか楽しみ」。荒木さんはこれからも展覧会と出版を続けてこうと思っている。「山頂に辿り着くことが目的ではなく、それまでの道程が楽しい。なぜ、ここに絵本があって、なぜ自分はそれを売っているのかを考えると、どんどん深みにはまっていきます」。好きの一歩手前から絵本の仕事を始めた荒木さん、 いまでは絵本の求道者のようになっている。
From getting to like picture books to making them a profession.
A casually begun picture book store grows into publishing. Now it muses how picture books are born.
First, the store’s name is interesting: “Ehonyarusubanbansurukaisha.” Why this name? “It doesn’t have a deep meaning. It’s from a children’s story, ‘Rusuban Bansuru Kaisha,'” says the manager, Araki-san.
We started as a secondhand bookstore without much thought, so I didn’t expect it to last over 20 years. But you must have liked picture books from the start, right? “I was on the verge of liking them. If you start a job after you fully like something, you might give up, so it’s better to start before that. For me, developing a liking wasn’t hard. When something you’re interested in is close to you, you grow attached. Picture books were around me, so I grew to love them.”
At first, Araki-san didn’t know how to procure books and gathered them through “wanted” posters. Now, besides the bookstore, he also publishes books.
“About 13 years ago, we held an exhibition for an author at our bookstore and started publishing with that author.”
Now, they have published 18 books. “Like the bookstore, we didn’t start publishing with a plan. Seeing bias in how artists and their works were handled, we decided to publish with a different approach. At the risk of sounding presumptuous, it’s like getting the blood flowing.” Despite publishing 18 books, he feels he hasn’t yet reached the essence of picture books. “In mountain climbing terms, we’re at the fourth station. The summit is still far off. As we delve deeper into picture books, questions arise, like where stories originate. Some books we created list facts without storytelling. These small experiments excite us about future questions.”
Mr. Araki plans to continue holding exhibitions and publishing books. “The goal isn’t to reach the summit but to enjoy the journey. Thinking about why there are picture books here and why I sell them deepens my passion.” Starting from getting to like picture books, Mr. Araki has now become a seeker of picture book perfection.
本好きのみなさんに、オススメの本を聞いてみました。
Feature | 2024.08.25
文喫六本木
中澤さんのオススメ
「ぼくがゆびをぱちんとならして、きみがおとなになるまえの詩集」
言葉やコミュニケーションに対する気づきがある、小学校高学年から大人まで楽しめる本。
詩は、おもしろい。そして、詩はことばを自由にし、ことばはわたしたちを自由にする。20篇の詩を通して、詩人斉藤倫と楽しみ、考える、詩のことそしてことばのこと。( 斉藤 倫 著・高野文子 画 / 出版社:福音館書店)
“Boku ga Yubi wo Pachinto Narashite, Kimi ga Otona ni Naru Mae no Shishū” A book with insights into language and communication, for upper elementary students to grownups.
Poetry is fun. It liberates words, and words liberate us. Through 20 poems, poet Michi Saito invites us to enjoy and reflect on the essence of poetry and words.
Written by : Michi Saito ・ Illustrated by : Fumiko Takano Publisher : Fukuinkan Shoten Publishers
「波打ちぎわの物を探しに」
雑貨屋さんの目で見た日本の消費社会。
フリマアプリでの売買にあきあきしている人へ。
物の売買を巡る状況が刻々と変化しているいま、物の価値をひとつずつひろいあげる珠玉のエッセイ集。ゆらぎ続ける世界のはざまで生きのびる方法をケレン味のない筆致で綴る。( 三品輝起 著 /出版社:晶文社 )
“Namiuchigawa no Mono wo Sagashi ni”
A view of Japanese consumer society through the eyes of a curio shop owner, for those tired of buying and selling on flea market apps. In a time when changing dynamics of buying and selling, this essay collection ponders the value of things. It describes in a simple writing style ways to survive in a constantly shifting world.
Written by : Teruki Mishina / Publisher: Shobunsha
ROUTE BOOKS
オススメ
「NEUTRAL COLORS」
本当に雑誌が好きじゃないと創れない、気合いのはいった雑誌。
印刷・製本・流通までを一貫して行う会社による雑誌。最新号の特集は「伝わらないから伝えたい言語のふしぎ」。言語は「伝わらないもの」という考えを前提に、だからこそ雑誌全体で伝えてみようという試みが行われている。( 出版社:NEUTRAL COLORS )
“NEUTRAL COLORS”
A magazine only true enthusiasts could create. A magazine by a company handling everything from printing to binding to distribution. The latest issue’s feature is “The Wonder of Languages: Wanting to Communicate What Can’t Be.” Based on the idea that language is inherently untranslatable, it’s an attempt to convey meaning through the entire magazine. Publisher: NEUTRAL COLORS
「ヒッピーの教科書」
ヒッピーに対するイメージを一変させる、自由な思想と知識が学べる一冊。
新しい価値観で、60年代のアメリカ社会に揺さぶりをかけた対抗文化の担い手たちは、どこからやってきて、どこへ行ったのか? ヒッピーカルチャーの栄枯盛衰を振り返りながら「まんが」でわかりやすく解き明かした。 (出版社:エディトリアル・デパートメント)
“Hippī no Kyōkasho”
A book that will transform your view of hippies. Where did the counterculture leaders who shook up American society in the 1960s with their new values come from, and where did they go? This book explains the rise and fall of hippie culture through manga. Publisher:Editorial Department
えほんやるすばんばんするかいしゃ
荒木さんのオススメ
「くんちゃんのだいりょこう」
次々と忘れ物を思い出しなかなか旅行へ行けない。コロナ禍の社会を思わせる絵本。
やんちゃな子グマのくんちゃんは、渡り鳥のまねをして南の国へゆきたいと思った。でも、双眼鏡、麦わらぼうし、水筒など、支度が大変で出発できない!幼い子どもの冒険をあたたかく素朴に描きます。(ドロシー・マリノ 文 と 絵・石井桃子 訳 /出版社:岩波書店)
“Kunchan no Dairyōkō”
A picture book reminiscent of society during the COVID-19 pandemic, when we remembered forgotten things but could not go on trips. The mischievous little bear Kunchan wants to follow the migratory birds and travel to southern climes he can’t leave because preparing items like binoculars, a straw hat, and a water bottle is so difficult!This book warmly and simply portrays the adventures of a young child.
Written and Illustrated by: Dorothy Marino Translated by: Momoko Ishii Publisher: Iwanami Shoten, Publishers
「くいしんぼうのあおむしくん」
子どもに「なぜ空は青いの?」ときかれたら、その子にぜひ読んでほしい一冊。
ある日まさおの帽子についていた何でも食べる青虫。紙屑やごみ、家や船、町や国、ついには主人公のまさおくんまで食べてしまいます。ところが、青虫くんのおなかの中で、まさおが見たものは……。(槇ひろし 作・前川欣三 画 /出版社:福音館書店)
“Kuishinbō no Aomushi-kun”
If a child asks you, “Why is the sky blue?” this is a book you should have them read.One day, a caterpillar that eats everything attaches itself to Masao’s hat. It eats paper scraps, garbage, houses, ships, towns, and even countries, eventually consuming Masao himself. But what does Masao see inside the caterpillar’s stomach…?
Written by: Hiroshi Maki Illustrated by: Kinzo Maekawa Publisher: Fukuinkan Shoten Publishers