映画館に恋して。
映画館に恋して。
映画は映画館で観るのが、やっぱりいいという話。
ひと昔前、ミニシアターブームというのがあった。 岩波ホールをはじめシネヴィヴァン六本木やシネマスクエアとうきゅう、シネセゾン渋谷などがあり、「バグダッド・カフェ」「アメリ」「ニュー・シネマ・パラダイス」などはこのあたりから人気がでた。 ブームが下火になり多くの映画館が閉館したが、でもまた最近、小さなものから大きなものまで、趣向を凝らした様々な映画館ができている。 「映画館に恋して」をテーマにした今号のyoff。この号を読んで、映画館に行きたいと思ってもらえれば嬉しいです。
VOL.10
映画館に恋して。
映画館に恋して。
Feature | 2024.10.25
テレビやパソコンで新旧の映画が観られるいま、でもやはり、映画は映画館で観たいと思う。
大きなスクリーン、迫力ある音響、映画に没入できる歓び。様々なサービスや設備を整えて、映画館も多彩になっている。
懐かしの名作でも、話題の最新作でもいい、気になる一本を見つけたら、まずは映画館へ。
そこでは別世界が待っている。
最近、映画館に行きましたか?
開場を待つ人が手持ちぶさたな風情でロビーの壁にもたれかかっている。ポップコーンを手にしている人、パンフレットを読んでいる人。そんな人たちをぼんやり眺めていると、ドアが開いて案内がはいる。自分の席を見つけてシートにどしっと腰をおろす。スクリーンに映しだされる予告編やコマーシャルを見るともなく見ながら、心が浮き立ってくる。そしていよいよ本編、オープニングのタイトルバック、はじまりはじまり。大きなスクリーン、臨場感ある音、映画にすっぽりと包み込まれる幸せ。
映画館が好きだ。 愛しているといってもいい。 家のテレビ画面ではこの気持ちの昂ぶりは起こらない。 なんど体験しても特別な場所、それが映画館。
映画への愛にあふれた作品は多くある。名作どころではフェリーニの「8 1/2」やトリュフォーの「アメリカの夜」、邦画なら「蒲田行進曲」、比較的最近ではチャゼルの「バビロン」もそう。チャゼルは「ラ・ラ・ランド」もジャック・ドゥミへのオマージュが満載の、きらきら楽しい、映画への愛にあふれた名作だった。これらはもちろん、映画館で見られてきた映画へ捧げられている。
映画館への愛がストレートに感じられる映画もある。
「ニュー・シネマ・パラダイス」がそう。映画が好きな少年、トトが通ったパラダイス座。トトと映写技師のアルフレードが心を通わす、教会を兼ねたその小さな映画館は、この映画の大切な舞台となっている。
いま東京には様々な映画館がある。超プレミアムだったりセンスあるセレクトを売りにしていたり、誰もが映画を楽しめるユニバーサルなつくりになっていたり。行ってみる価値のある映画館がたくさん。
「人生は祭りだ、ともに生きよう」といったのは「8 1/2」の主人公グイド。 まさに映画とはそういうこと。 人生の祭りを楽しみ、ともに生きる人が映画館にいる。さぁ、映画館に行こう。見たい一本を見つけて、映画の世界に没入する。 そうして行きつけの映画館をつくれば、人生は楽しく広がっていく。
Even with TV and computer access to films old and new, the theater experience—with its big screen, powerful sound, and immersive atmosphere—remains unique.And theaters have evolved, offering a wide range of services and amenities to cater to every taste. Whether it’s a classic or the latest hit, if a movie piques your interest, head to a theater.
When was the last time you visited a movie theater?
In the lobby, some people lean against the walls, others hold popcorn or flip through pamphlets. As the doors open, your anticipation rises. You find your seat, sink into it, and as the trailers roll by, your excitement builds. Finally, the main feature begins with the title sequence, and you’re transported. There’s nothing like the big screen, immersive sound, and the feeling of being swept into a story.
I just love movie theaters. My TV at home can’t compare. Watching a film in a theater is always special.
Many films are an ode to this love for cinema. Classics like Fellini’s 8½ or Truffaut’s Day for Night, the Japanese filmFall Guy, and more recently, Chazelle’s Babylon all brim with love for the medium. Chazelle’s La La Land was a glittering homage to Jacques Demy, a film filled with joy and passion for cinema.
And then, there are films that radiate a pure love for the movie theater itself, like Cinema Paradiso. The small theater, which also serves as a church, where young Toto spent his days, bonding with the projectionist Alfredo, is a place of magic and connection and a key setting in the film.
Tokyo boasts a variety of cinemas, from ultra-premium venues with curated selections to universal design theaters accessible to everyone. There are lots of theaters worth visiting.
As Guido, the protagonist of 8½, said, “Life is a celebration; let’s live it together.” Isn’t that what movies are about? So head to the theater, find a film that speaks to you, and immerse yourself. Discovering a favorite movie theater will make your life more fun and fulfilling.
a.下高井戸シネマ
b.109シネマズプレミアム新宿
映画館はどこまでプレミアムになれるか、その価値を追求した映画館がある。
Feature | 2024.10.25
映画を鑑賞する前も後も、もちろん鑑賞中も最上の設備とサービスに身を置く。これまでになかったリッチな映画体験。
「109シネマズプレミアム新宿」
いま映画館の鑑賞料金は、通常は一般2,000円。そんななか「109シネマズプレミアム新宿」の一般料金は4,500円の「CLASS A」と6,500円の「CLASS S」の2種類。高い設定だがお客さんの入りはどうなんだろうか?「おかげさまで多くのお客さまに楽しんでもらっています。チケットもCLASS Sから売れますね」と語るのは109シネマズプレミアム新宿の支配人、古賀渚さん。
この価格はロビーに足を踏み入れた途端、納得に変わる。そこはまるでシティホテルのよう。著名な作家によるアートや家具が置かれ、壁面のサイネージにはプロジェクションマッピング国際大会グランプリ受賞アーティストの作品が映しだされている。ゆったりとした時間が流れるなか、バーでお酒のオーダーもできる、まさに大人のための空間だ。
上映時間が近づきシアター内に入ってみると一瞬、耳が塞がれたような感覚になる。「びっくりしましたか、まるで防音が施された音楽スタジオに入ったようですよね」と古賀さん。しんと静まり帰ったシアター内では、耳は敏感になり些細な音も拾う。「あるお客さまがおっしゃったのですが、他の映画館で何回も観ている映画をここで観て、これまで気づかなかった音が聞こえたと。それだけ音にシビアな設計になっています」。109シネマズプレミアム新宿では全てのシアターに坂本龍一さんが監修した音響「SAION -SR EDITION-」を導入、プロ仕様の音響施設になっている。またラウンジで流れている美しい曲も坂本さんのオリジナルです。この曲で耳を洗ってから、シアター内で映画を楽しんでいただいています」。なるほど、まずは聴く力を整え、それから映画を観る。それだけの価値がここの音響設備にはある。
How premium can a movie theater get?
109 Cinemas Premium Shinjuku takes luxury to a new level, offering the finest facilities and service before, during, and after the film.
With ticket prices set at ¥4,500 for Class A and ¥6,500 for Class S, one might wonder if audiences are willing to pay. According to manager Nagisa Koga, “We’re pleased to see many guests enjoy our cinema, with Class S tickets selling first.” The moment you step into the lobby, the price feels justified. It resembles a boutique hotel, with art and furniture by renowned designers, and projection mapping from a Grand Prix-winning artist displayed on digital walls. There’s even a bar, creating a serene atmosphere for adults.
Entering the theater as the screening time neared, I momentarily felt as if my ears were blocked. “Surprised? It’s designed to be that quiet,” says Koga. In this stillness, your ears pick up every subtle sound. One guest noted, “I heard sounds I never noticed before in a movie I’ve watched many times in other theaters.” Every theater here features sound systems supervised by Ryuichi Sakamoto, known as SAION -SR EDITION-, delivering professional-grade acoustics. “Even the beautiful music in the lounge is composed by Sakamoto. It helps clear your ears so you can better enjoy the film.” This is the level of thought that went into the acoustics.
(営業時間:初回上映終了後~
最終回上映終了の1時間後まで)
「いい映画を観たあとは余韻に浸りたいですよね。大切な人と、いま観た映画について語り合うのもいいものです。そんな時間を過ごせる場所もご用意していますよ」と古賀さんが紹介してくれたのはCLASS Sのお客さんが利用できるプレミアムラウンジ「OVERTURE」。都心が一望でき、夕方には幻想的なマジックアワーが楽しめる。
これだけハイエンドな設備や施設が揃っていると映画以外にも使えそうですよね。「そうなんです、実際に様々なイベントにご利用いただいています。新宿歌舞伎町という街に、ラグジュアリーな空間がある。そのギャップを面白がってくれるお客さまも多くいらっしゃいます」。109シネマズプレミアム新宿の可能性を語る古賀さんからひとつ質問があった。「この映画館に似合うのは、どんな映画だと思いますか?」。とりあえず、坂本龍一さんが音の効果を高く評価をしていたタルコフスキーの「サクリファイス」と答えておいた。皆さんなら109シネマズプレミアム新宿でどんな映画を観たいですか?
“After watching a great movie, you want to soak in the afterglow. It’s also nice to talk about the movie you just watched with someone special. We have a space for that,“ says Koga, introducing us to OVERTURE, a premium lounge available to CLASS S customers that offers panoramic city views and magical sunsets.
“Actually, the facilities are so high-end, they’re used for various other events, adding a surprising touch of luxury to Kabukicho,” said Koga. Then Koga asked me “What kind of film do you think would suit this theater?“ I answered tentatively that this would have to be Tarkovsky’s The Sacrifice, whose sound effects Ryuichi Sakamoto highly praised. What would you watch at 109 Cinemas Premium Shinjuku?
109シネマズプレミアム新宿
〒160-0021
新宿区歌舞伎町1-29-1 東急歌舞伎町タワー9・10F
平日 8:30~ / 土日祝 8:00〜(上映開始の1時間前より入場可能)
※初回上映は上映開始時間により1時間前からの利用ができない場合があります。
誰もが映画を楽しめる下町にあるユニバーサルシアター。
Feature | 2024.10.25
障がい者もゆっくりと映画鑑賞できる。座席数20の小さな映画館は、やがて優しい街をつくっていく。
「シネマ・チュプキ・タバタ」
目の見えない人が映画鑑賞を楽しむ。そう聞いたら一瞬 “えっ?” となる。その “えっ?” に真剣に取り組み、実践している映画館が「シネマ・チュプキ・タバタ」。このユニバーサルシアターが完成するまでの経緯を代表の平塚千穂子さんに聞いてみた。「2001年から視覚障がい者でも映画が楽しめるようボランティアを行ってきました。活動をはじめてから15年目にあたる2016年に、念願のバリアフリー映画館の設立に踏み出しました」。バリアフリーの映画館は前例がなく、手探りで設計から始めたという。「映画館をバリアフリーにする。そのために例えば座席の間隔はどれくらいにすればいいか?扉の開き方はどうする?通路にも工夫が必要?などなど、わからないことだらけでした。でも、ひとつひとつの問題を多くの方々の助けを借りてクリアしてきました。人が人を呼び、様々なアイデアが生まれてきて、逆に私が尻を叩かれている状態に。最後は “つくっている” よりも “つくらされている” ような状態で(笑)、それもありがたかったです」。
視覚障がい者はどうやって映画を鑑賞するのですか?「この映画館では全席にイヤホンジャックが装備されています。このイヤホンから流れる、映像を言語化した音声ガイドを聞きながら映画を鑑賞してもらえます」。
なるほど、シーンの説明を聞きながら観るのですね。「視覚障がい者にとって音は命です。ですので、場内の音響にもこだわっています。スクリーンに向かって前面、側面、後面そして天井までスピーカーを配置し立体的な音場をつくっています。豊かな森の音に包まれているようで『フォレストサウンド』と呼んでいます」。
もうひとつ、この映画館がユニークなのは田端という街にあること。下町のなんてことのない商店街にぽつんと映画館がある。「いまの環境は気に入っています。いろんなところから障がいのある方が、ここの商店街を通ってやって来ます。途中で道に迷った人は街の人に聞く。街の人たちも声をかけてくれるようになる。障がい者がいることで、街が優しさをもっていき、いい光景が見られるようになります。そんな環境をもっともっとつくっていけるといいなと思っています」。
いまの映画館の近くに映画も観られるカフェをつくることを考えているという平塚さん。上映を待つ間や、映画鑑賞後にゆっくり過ごせる、ユニバーサルなコミュニティスペースをつくりたいという。 障がい者が日常にいることで街も人も優しくなれる。そのきっかけをつくろうとしている映画館が田端にある。
A universal theater in downtown where everyone can enjoy movies.
For a more accessible experience, there’s Cinema Chupki Tabata,
a 20-seat theater designed to accommodate everyone, including those with disabilities.
Founder Chihoko Hiratsuka explains, “Since 2001, we’ve worked to make films accessible to the visually impaired, and in 2016, we finally opened this barrier-free cinema.” There being no precedent for such a movie theater, they had to start from scratch with the design. “We wanted to make the cinema barrier-free. To achieve that, we had to figure out how far apart the seats should be, how the doors should open, did we need to improve the aisles, and so on.
But with the help of many, we were able to overcome each problem one by one. People invited other people, all kinds of ideas were born, and it felt like I was the one being pushed harder. In the end, it felt more like we were the ones being made to create the theater (laughs), and I was grateful for that too.“
How do visually impaired people watch movies? “All the seats have earphone jacks. People can watch the movie while listening to an audio guide that translates the images into words.“ “Sound is life for the visually impaired, so we paid particular attention to the acoustics of the venue. We placed speakers at the front, sides, back and even on the ceiling facing the screen to create a three-dimensional sound field. We call it ‘Forest Sound’ because it makes you feel as if you are surrounded by the rich sounds of a forest.“
There is also a parent-child viewing room in the theater, and all films are subtitled for hearing impaired, allowing everyone to enjoy films.
Another unique aspect of this cinema is its location, nestled in a humble shopping district in Tabata. “I love this location,” says Hiratsuka. “People with disabilities from all over come to this shopping district. When they get lost, they ask the locals for directions, and the locals are always happy to help. Having people with disabilities in the community fosters a kinder atmosphere. I hope we can create even more of these environments.”
Hiratsuka is thinking of opening a café near the movie theater where people can also watch movies. She wants to create a universal community space where people can relax before and after the screening. By bringing people with disabilities to Tabata, this movie theater promotes kindness in the neighborhood and its residents.
日本唯一のユニバーサルシアターにご支援を。
「バリアフリー映画鑑賞推進団体シティ・ライツ」が募金を集めて設立した「シネマ・チュプキ・タバタ」。
今後の運営を継続し、広げていくために皆様のご支援をいただけましたら幸いです。
《サポーター・クラブ会員 年会費》
個人サポーター:3,000円/5,000円/10,000円
法人サポーター:50,000円/100,000円
※会員特典や入会方法など詳しくは https://chupki.jpn.org/support まで
地域とともに歴史を刻む我が街の名画座。
Feature | 2024.10.25
地元のイベントと連動しながら、独自のラインナップも企画。様々な映画との出会いを演出する。
「下高井戸シネマ」
こんな映画館がある街に住みたい。10年ほど前にそう思って下高井戸の不動産屋をまわったことがある。結局は良い物件に巡り会えずに違う街へと引っ越したが、その映画館にはたびたび足を運んだ。そこはいわゆる名画座、ロードショー公開が終わったものや、過去に上映された作品がかかる映画館。上映する映画を選ぶセンスが良く、その映画館「下高井戸シネマ」は自分にぴったりの映画館だった。いつからここにあったんだろう?「創業は昭和30年代の前半です。父がやっていたのを5年前に私が継ぎました」と話を聞かせてくれたのは下高井戸シネマを運営するシネマ・アベニュー取締役の木下陽香さん。ということは子どもの頃から映画が日常にあった?「そうですね、普通に映画がありました。ただ私は、あまりこの映画館には来ませんでした。親の職場でしたし、そこに行くのが恥ずかしいというか、気まずいというか」。でもやはり、映画が好きで仕事を継ぐ。 「 『ハワーズ・エンド』 という映画にもの凄く感動して。たくさん観ていても、ある一本の映画に衝撃を受けることがある。そんな映画体験を、ここ下高井戸シネマで多くの人にしてほしいと思っています」。偏りなく、たくさんの映画を観ることで発見が生まれるということですね。「なのでウチの映画館では多彩なジャンルの映画を扱っています。しかも会員になるとチケット料金は990円。この価格なら気軽にいろんな作品にトライできるのではと思っています。苦手だったジャンルのなかに心が動かされる1本があるかも知れません。とにかくいろいろ観ていただきたい」。
下高井戸という場所がら、地元に密着した企画もある。「しもたか音楽祭という街イベントがあるのですが、そのコラボ企画として10月末から『オペラ座の怪人』や『Ryuichi Sakamoto|Opus』といった音楽映画を上映します。また世田谷文学館の『小説と映画の世紀展』に連動して『薔薇の名前』や『ベニスに死す』などの上映も行います」。地域と連動するほどに、この映画館は下高井戸になくてはならない存在になっていく。
ところで、売店で「CINEMA ALE」というビールを見つけたのですが、オリジナルですか?「はい、いま売っているのは『時計じかけのオレンジ』をイメージしながらつくったクラフトビールです。主人公のアレックスがミルクを飲んでいたのでシルキーな口当たりに。黒ビールをベースにオレンジがほんのり香る、常温でも美味しいスタウトビールです。映画を観ながらゆっくりと楽しんでいただけます」。
地元に密着した親近感がありながら、様々な映画と出会える機会をつくってくれる。しかも美味しいビールとともに。やっぱり、下高井戸シネマのある街に暮らしたい。
A movie theater weaving history with the community.
Shimo-Takaido Cinema creates unique lineups while also collaborating with local events, offering a rich variety of cinematic experiences.
It’s the kind of theater that makes you want to live nearby. About ten years ago, I even looked for a place in Shimo-Takaido but didn’t find anything. Still I kept coming back to this theater. Shimo-Takaido Cinema is a repertory theater, showing films after their initial release, as well as older classics. With its excellent film selection, it felt like the perfect movie theater for me. When did it open? “In the early 1950s,” says Haruka Kinoshita, Director of Cinema Avenue, which manages Shimo-Takaido Cinema. “My father ran it before I took over five years ago.” So, you grew up with films as part of your everyday life? “Yes, but I didn’t come here often—it was my parents’ workplace, so it felt awkward.” Still, Kinoshita’s love for film led her to take over the business. “I was deeply moved by Howards End. Even if you’ve seen countless films, there’s always one that leaves a lasting impact. I hope to offer such transformative experiences at Shimo-Takaido Cinema.” By watching a wide range of films, you discover new perspectives. “That’s why we feature a diverse selection of genres here. Plus, members can buy tickets for just ¥990, making it easier to try different types of films. Who knows? A genre you thought you didn’t like might surprise you with a hidden gem. I want people to explore as much as they can.”The theater also engages with the local community. “We’re participating in the Shimotaka Music Festival in October by screening music films like The Phantom of the Opera and Ryuichi Sakamoto|Opus. We’re also collaborating with the Setagaya Literary Museum’s ‘Century of Novels and Films’ exhibition to show films like The Name of the Rose and Death in Venice.” The deeper its connection with the community, the more Shimo-Takaido Cinema becomes an essential part of local life. Speaking of the cinema, I noticed a beer called CINEMA ALE at the concession stand—is that an original product? “Yes, it’s a craft beer inspired by A Clockwork Orange. Since the main character Alex drinks milk, we gave it a silky texture. It’s a stout beer with a hint of orange, delicious even at room temperature. Perfect to enjoy slowly while watching a movie.” This theater not only brings people closer through films but also offers a personal touch, right down to the beer. I still dream of living in a neighborhood with a Shimo-Takaido Cinema.
地域の音楽祭
「しもたか音楽祭」前夜祭上映
10/26(土)〜 11/1(金)
◎ トノバン 音楽家 加藤和彦とその時代 9:30〜
◎ オペラ座の怪人 4Kデジタルリマスター 11:50〜
◎ Ryuichi Sakamoto | Opus 14:30〜
◎ オスカー・ピーターソン/ビル・エヴァンス タイム・リメンバード (日替わり上映) 16:30〜
◎ BLUE GIANT 18:10〜
◎ ラウダー・ザン・ユー・シンク/ギャリー・ヤングとペイヴメントの物語 20:25〜
※下高井戸商店街主催の「しもたか音楽祭」は11月9日(土)・10日(日)に開催されます。