[PR]ドライアイって目の病気?生活の質を高めるためにドライアイを治療する。
Feature | 2025.5.24

勅使川原 剛 先生
横浜市立大学眼科 臨床教授
医学博士MBA
所属学会:日本眼科学会、日本臨床眼科学会、
日本眼科手術学会、日本白内障屈折矯正学会等
小椋 久美子さん
三重の国観光大使
YONEX アドバイザリースタッフ
日本バドミントン協会広報部
北京オリンピックでバドミントン日本代表として5位入賞を果たしたダブルスペア「オグシオ」の小椋久美子さんは、選手時代からドライアイに関連する目の不調を抱えていた。
常に目に不安を感じている小椋氏が、多くのドライアイ疾患患者さまの治療を行う眼科専門医の勅使川原剛先生に症状や原因、治療方法についてお話を伺った。
『選手時代に目の不調を感じていた。』
小椋さん:
バドミントンの選手時代、目の不調に悩んでいました。コンタクトが浮いてくるとか、目がゴロゴロするという症状がありましたが、それがドライアイだという自覚がなく、花粉症や肌荒れなど体質のようなものだとずっと思っていて、あまり深く考えていませんでした。ドライアイって、そもそもどのようなものなのでしょうか?
勅使川原先生:
ドライアイは、涙の量が少なかったり、涙の成分に油分が足りていないために目の表面を均一に潤せなくなる病気です。涙は99%が水で1%が脂です。1%の脂があることで涙が蒸発しないようになっています。ドライアイになる原因は、エアコン、加齢、パソコンやスマートフォンの連続使用など、女性ですとアイメイクなども関係しています。食事面では魚好きよりも肉好きの人の方がなりやすいと言われています。
小椋さん:
ドライアイは病気なのですね。
勅使川原先生:
ドライアイは病気です。そのため日常生活に支障が出ます。また、放置しておくと目の表面の角膜に傷がつくこともあり、意外と厄介なことになるので、あまり軽く考えすぎない方が良いケースもあります。
小椋さん:
なぜドライアイで傷が付くのですか?
勅使川原先生:
涙は完全に水ではなく、少し粘り気がある柔らかいゼリーのようなもので、角膜を潤し目の表面を保護しています。その潤いがなくなると、角膜が直接外気に触れることになるので、角膜に傷がついてきて、目がゴロゴロするようになります。ひどくなると見え方にも影響が出てさらには視力も下がります。
小椋さん:
ドライアイで視力が落ちるのですね。
ドライアイが悪化するのは何が原因ですか?
勅使川原先生:
以前はドライアイの原因は、涙の量が少ないと考えられていました。ですが、そのような方は少数派で、実は脂を分泌しているマイボーム腺の機能の悪化が原因でドライアイになる方が非常に多いと最近わかってきました。ドライアイの約85%がマイボーム腺機能不全が関係していると言われています。マイボーム腺について解説しますと、上下の瞼にマイボーム腺が数十本あります。瞬きをする度にマイボーム腺から脂が分泌され角膜の表面を覆うことで蒸発を防ぎます。マイボーム腺の機能が悪くなると目が乾燥するようになるのです。
小椋さん:
マイボーム腺機能不全になる原因はありますか?
勅使川原先生:
原因は色々あります。女性でしたらアイメイクをしっかりと落とさないと、マイボーム腺の出口を塞いでしまい脂が分泌されなくなります。あと一番多いのは加齢です。加齢とともに脂の分泌が下がりますので、年齢を重ねるごとに乾きが強くなります。マイボーム腺機能不全を治療すれば、ドライアイの症状軽減に有効です。
小椋さん:
どのような治療ですか?
勅使川原先生:
2015年くらいからアメリカで IPL(Intense Pulsed Light)という光治療がマイボーム腺機能不全に有効であるとわかりました。IPL治療法とは、瞼の周りの皮膚にIPLという特殊な光を照射することで、油分が潤滑に流れるようにしたり、マイボーム腺の構造を正常化することを目的とした施術です。個人差はありますが、一般的には3週間から4週間に一回IPLを照射して、全4回で1クールです。全員ではないのですが、照射後にマイボーム腺の構造が正常化されました。IPLを始めた患者さんは一回目から症状の軽減を実感する方もいます。
『ドライアイかも?と感じたら専門眼科医へ相談。』
小椋さん:
歳を重ねるにつれて光が眩しいと感じるようになりまして、たまにですが、コンタクトを外した後に、涙が止まらなくなることもあります。ドライアイが原因なのかわかりませんが、最近目の不調を感じます。原因がわからないので、大丈夫かなと心配しています。
勅使川原先生:
診察しないとわからない部分も残されていますが、伺う限りでは小椋さんは典型的なドライアイの症状です。
小椋さん:
ドライアイかも?と思ったら、
病院に行って診断してもらった方が良いですか?
勅使川原先生:
ドライアイは、大きく分けると、涙が少ないタイプ、マイボーム腺の機能が悪いタイプ、オーバーラップしているタイプがあります。まずは眼科で検査しましょう。検査ではまずは涙の量を測り、顕微鏡を使って、涙が角膜の表面を均一に覆うことができているのか、マイボーム腺の出口から油分がしっかり出ているかを診て、マイボーム腺機能不全かどうかを診断します。
小椋さん:
診断してどのタイプかがわかると安心しますね。
勅使川原先生:
の病気ですので原因が特定できないと適切な治療ができません。診断するとそれに応じた治療が可能です。ドライアイの主な治療法としては「点眼治療」や目の表面に涙をためる「涙点プラグ」がありますし、マイボーム腺機能不全であれば「点眼治療」や「眼軟膏」「内服薬投与」に加え、先ほどお伝えしたIPL治療があります。
『早めの治療が生活向上のカギ。』
小椋さん:
視界がクリアに見えるようになりたいです。目の症状についてストレスがかなりあるので、そのストレスのない生活を送りたいと思います。
勅使川原先生:
小椋さんのような症状の人が本当に多いのです。痛みがひどいという患者さんもいます。ドライアイを防ぐためにはご自身でしていただける対策を日常生活で取り入れることも大切です。ドライアイであれば室内の湿度を十分にしたり、パソコン使用時には意識的にまばたきをするといったことがあります。マイボーム腺機能不全と診断された方であれば、瞼を温めたり、ベビーシャンプーを浸した綿棒でまつ毛の根元の内側あたりを清拭するなど、患者さん自身に毎日やっていただけるものもありますので、まずは試してみましょう。
小椋さん:
治療は早い方がいいですか?
勅使川原先生:
早い方がいいと思いますね。
小椋さん:
ドライアイは病気であることを認識し早く治療をはじめることが良いのだとわかりました。


撮影場所:WeWork神谷町トラストタワー

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